概要

目次

この講座のゴール

この講座は、 Meta広告で集客し収益を最大化することを目的としています。

単に広告を出すだけでなく、Webサイトにピクセルを埋め込みそれと連携させることで機械学習を最適化させます。

さらに戦略的にPDCAを回すことで、より高いパフォーマンスを目指します。

なぜ広告を活用すべきか|広告のメリット・デメリット

なぜ広告を活用すべきか、そのメリット・デメリットは次のとおりです。

広告のメリット
広告のデメリット
  • 確実に読者の目に届く
  • PDCAを早く回せる
  • 販売フローの強弱ポイントをみつけやすい
  • 広告費がかかる
  • 効果が出るとは限らない
  • PDCAを回さないと効果半減

◎:広告のメリット

広告のメリットは、何と言っても広告費用支出した分は確実に読者の目に届くことです。SEO や SNS のアルゴリズムに左右されることなく、予算と設定に応じて配信されます。

すぐに配信されるのでビジネスの結果もすぐに現れます。広告が悪いのが商品の良し悪しが悪いのかもすぐに判断できるので、PDCAの回転速度を上げることができます。

▲:広告のデメリット

広告のデメリットは、広告費がかかるということです。SEO や SNS のように無料で読者の目に届くことはありません。

また広告を出したらすぐに売り上げが上がるとも限りません。広告、遷移先Webサイト、販売商品など全てがうまく噛み合って初めて効果が最大化します。

PDCAを回してブラッシュアップしていかないと、広告費を浪費する結果になります。

なぜ広告の中でも Meta広告(Facebook/Instagram広告)が良いのか

Meta広告が良い理由と難点は次のとおりです。

Meta広告が良い理由
Meta広告の難点
  • 配信先を細かく設定できる
  • ターゲティング精度が高い
  • コンバージョンの種類が多い
  • 安い予算で始められる
  • ツールが豊富
  • 設定が難しい
  • 広告ポリシーが厳しい

◎1:配信先を細かく設定できる

地域、年齢、性別だけでなく、言語、業種、興味関心、曜日、時間帯、フィード/ストーリーズ/リール、などオーディエンスを細かく設定できます。

オーディエンス
オーディエンスとは、広告を配信する「読者の囲い込み」の設定を意味します。
オーディエンスの作り方によって広告のパフォーマンスは大きく変わります。

また配信しない先も設定可能。
例えば一度Webサイトに訪問した人に何度も広告を出したくない場合は、Webサイトに訪問した人への配信を除外することも可能です。

◎2:ターゲティング精度が高い

読者のアカウントに登録していない情報であっても、普段の閲覧行動からを興味関心などが貯め込まれています。それが広告配信の機械学習に活かされます。

機械学習
機械学習とは、広告に反応した読者の特性に応じて配信先を随時最適化していく機能です。 
Meta社は Facebook や Instagram などの閲覧行動から様々な情報を蓄積しています。
そのため機械学習によるターゲティング精度が特に高いと言われています。

特に Facebook は実名登録でプロフィールも非常に細かく 入力します 。 Instagram と連携することで インスタのアカウント登録の時には細かいものを入れていなかったととて連携されることで詳しい情報が紐付いています

◎3:コンバージョンの種類が多い

一般にネット広告であれば、広告をクリックしてもらうことしかコンバージョンに設定できない場合があります。

CV(Conversion):コンバージョン
広告の読者に達成して欲しいアクション(購入、申込み、問合せ、アプリインストール)です。
【例】転職サイトへの登録を促進する広告の場合、「登録完了」がコンバージョン
フォロワーを増やすための広告の場合、「フォロー」がコンバージョン

しかしMeta広告は、リンクのクリックに留まらず、電話番号の入力、アンケートの回答、プロフィールへの遷移、 Webサイトへのリンクのクリック、その先の申し込みボタン、さらにはサンクスページ(「ご購入ありがとうございました」表示するページ)にまで様々に設定することができます。

◎4:安い予算で始められる

 Meta広告は1日100円から出すことができます。

「1日100円なんて」と思うかもしれませんが、A/Bテストでは重宝します。

A/Bテスト
A/Bテストとは、広告の要素のうち何か1つだけ違いを持たせ残りは同条件で作成し、パフォーマンスの差を比較する方法です。
変更箇所が増えると組み合わせが倍々と増えていきます。

例えば「広告バナー」「広告文」「ランディングページ」を各2つずつ作り、その最適な組み合わせを見つけたいとします。1週間かけてテストする場合、(2×2×2=)8通り×100円/日×7日間、合計5,600円でテストできるわけです。
(※)もちろん予算と期間を増やせばより精度の高いテストができます。

◎5:ツールが豊富

広告マネージャだけで様々な指標で分析できます。

広告マネージャーとは、Meta広告の管理画面です。広告の作成運用分析などが行えます。
広告パフォーマンスの比較検討、結果のCSV出力なども可能です。これを使いこなせるかが広告運用の肝となります。

さらにA/Bテストの専用ツールや、溜まってるデータをもとに類似オーディエンスを作成したりすることもできます。

類似オーディエンス
類似オーディエンスとは、既存のオーディエンスをもとにそれに似ている人まで含めたもの
似ている度合いも1%から10%まで選べ、数値が大きくなるほど薄くなる

類似オーディエンスは自分のアカウントに溜まっているデータを用いて作るので、他社には真似できない大きな自社独自のオーディエンスとなります。

▲1:設定が大変

広告を出すだけなら見よう見まねでも可能です。

ただ設定1つ変えるだけでもパフォーマンスは大きく関わります。逆に設定ミスがあると広告費の無駄遣いにもつながります。

正しく広告運用するためには、腰を据えて取り組むことをおすすめします。

▲2:広告ポリシーが厳しい

Meta広告はその威力が強い分、厳格な広告ポリシーが適用されます。

広告ポリシー
広告ポリシーとは、読者が好ましくない体験をすることを避けるために設けられた規則です。
広告を出稿する際、広告ポリシーに違反していないか審査されます。

SNSの通常投稿では投稿できていた内容でも、広告では NG な場合もあります。悪質な違反はアカウント凍結のリスクもあるので注意が必要です。

例えば、大きな矢印でリンクボタンに強引に誘導しようとすると審査にひっかかります。

なぜWebサイトもある方が良いのか

SNSだけでなくWebサイトもある方が良い理由は次のとおり。

Webサイトがあると良い理由
Webサイトの難点
  • 自社商品を自由に陳列できる
  • アフィリエイトの幅が広がる
  • SNSアカウントの凍結リスクをヘッジできる
  • コンテンツのM&Aができる
  • ピクセルを設定して広告効果を高められる
  • サイト構築には知識が必要
  • 管理・運用にも手間がかかる
  • サーバー代などの費用がかかる

◎1:自社商品を自由に陳列できる

楽天ルームやInstagramのハイライトだけでは、販売手法は限られます。禁止事項も多いことでしょう。

やはり自社商品を自由に販売するには、 Webサイトが必須です。価格設定や決済方法なども自由に決められますし。

◎2:アフィリエイトの幅が拡がる

アフィリエイトの中には、SNSに直接リンクを貼るのがNGは案件があります。SNSがOKであっても単価がSNSとWebサイトでは違う案件もあります。

アフィリエイトの主流は Webサイトですから、アフィリエイトに本格的に取り組むなら Web サイトがあると有利です。特別単価を交渉する際も、 Webサイトがあるかないかで広告主への訴求が違ってきます。

【注意】
Instagram の広告機能を使って投稿に直接アフィリエイトリンクを貼って配信することは規約違反となります。

A8.netの

A8.net|Instagramを使ったアフィリエイトガイド|注意事項・禁止事項 ハッシュタグについて

他の ASP でも確認しておきましょう。

またアフィリエイト案件によっては、広告による集客をNGとしている場合もありますので、事前に広告主に確認することをおすすめします。

◎3:訴求のバリエーションが増える

SNSでは画像枚数や文字数に限界があり訴求方法も限られます。しかし、 Webサイトとの組み合わせれば訴求のバリエーションが倍増します。

例えばSNSでは悩みと共感だけで訴求し、 Webサイトに誘導してから商品を紹介するなどです。役割分担ができて訴求しやすくなります。

画像や動画リンクなども自由に挿入できます。

◎4:SNSアカウントBANリスクをヘッジできる

SNSはアカウントBANのリスクがつきものです。

趣味でやるならまだしも、ビジネスとして考えているなら、自分の収益の根幹を他人のプラットフォームに委ねるのはリスキーです。

その点、自社サイトを持っていれば、SNSアカウントがBANされても自社サイトは無傷ですので、再起できる可能性が高いです。

◎5:コンテンツのM&Aができる

SNSアカウントは基本的には売買できません。

一方、自社で所有するサイトやドメインなら自由にM&Aできます。とくに中古ドメインは専用市場があるぐらい活発に取引されています。

広告運用で収益化できるサイトに育てれば、売却することも可能です。

SEO集客のサイトはであれば、アップデートによって一夜でふき飛ぶこともあります。
その点、広告運用による集客であれば見通しが立てやすいです。

SEO(Search Engine Optimization)集客:自然検索による集客
GoogleやYahoo!などで検索して検索結果を通じてWebサイトに集客する方法です。
無料で集客できるのが大きなメリットです。一方で Google のアルゴリズムのアップデートで検索順位が大きく変動し、一夜で圏外に吹っ飛ぶリスクがあります。
自分で調べて動くので広告集客に比べて能動的でニーズも明確な上、悩みも深い場合が多いのが特長です。

検索順位で上位を占めていたサイトを売却した途端、順位が大きく下がり問題なった事例があるぐらいリスキーです。

◎6:タグを埋め込んで広告効果を高められる

後半で詳しく説明

▲1:サイト構築には知識が必要

レンタルサーバーの契約、ドメインの取得、サイト設計など、様々な知識が必要です。

SNS のアカウント開設のときのような簡単なものではありません。

▲2:管理・運用にも手間がかかる

サイトの運用にも手間がかかります。

SNS を毎日投稿するだけでも大変なのに、サイトの管理運用にも手間がかかると大変です。

ただ広告で集客できるようになれば、 SNS の投稿頻度を減らしてその分の労力をサイトの管理運用に回すことはできます。

▲3:サーバー代などの費用がかかる

 Webサイトを構築・運用するには費用がかかります。

Webサイト構築・運用にかかる費用の概算

概算で下記になります。

レンタルサーバー代月額1,000円~
ドメイン取得費用0円~
WordPress テーマ購入代金1~2万円前後

Webサイトでデータの容量や仕様などによっても異なります。

開始時点での予算は、初期費用2万円前後、月額1000円前後でスタートするので良いでしょう。

ビジネスが拡大しサーバーの容量が増えてきたらバージョンアップを検討する形で構いません。

なぜピクセルを設定した方が良いのか

そもそも「ピクセル」とは何かを理解しておく必要があります。

ピクセル
ピクセルとは、Webサイトで発生した情報をMeta広告にフィードバックする仕組みです。
読者が特定のページを開いたり、商品の購入やサブスクに申込んだりと様々な情報をMeta広告側にフィードバックできます。

その他の語句もあわせて整理しました。

イベント読者にたどり着いて欲しいゴール
(例)商品購入、講座申込、転職サイト登録
発火イベントが発生すること
トリガーイベントが発火する条件やルール決め
(例)購入ボタンをクリックした
特定のページを開いた
アフィリエイトリンクをクリックした
タグイベントが発火したことを知らせるコード/プログラム

ピクセル を設定した方が良い理由と難点

ピクセルを設定した方がいい理由
ピクセル設定の難点
  • 広告パフォーマンスが向上する
  • リストが自動的に作れる
  • 類似オーディエンスが作りやすい
  • 設定が難しい
  • 厳密ではない

◎1:広告パフォーマンスが向上する

Webサイトにピクセルを設定しておくと、読者が「購入」や「申込み」でタグが発火したことをMeta広告にフィードバックします。

Meta広告はその情報からコンバージョンしやすい読者の属性を分析し、それにより近い読者に広告配信するよう機械学習が進みます。

ピクセルによってフィードバックされる情報は、単にコンバージョンした結果だけではありません。

コンバージョンした読者は普段どのような投稿を好んで見ているか、などの情報も合わせてフィードバックされます。

自分では気づかなかった属性の人が実はヘビーユーザーだったということもあります。Meta広告はそれを見抜いて配信してくれます。

結果として同じ予算でもコンバージョン数が増え、広告パフォーマンスの向上が期待できます。

例えば「レンジで出来る簡単レシピ」という本について、主婦層に受けるだろうと考えていたところ、実は独身一人暮らしの男性の購入者が多かったとします。もし安易に主婦層だけに広告を出していたら、購買層を取りこぼすことになります。
Meta広告はピクセルを通してWebサイトでの購入者情報をフィードバックし、属性を分析してより興味を持ちそうなターゲットに配信先を寄せていくわけです。

◎2:リストが自動的に作れる

サイト全体への訪問者リストだけでなく特定のページに訪問した人特定のボタンをクリックした人のリストも作れます。

LINE 登録 や メールアドレス入力のタグを設置すればそのリストも可能です。

動画広告の場合なら、「動画を75%まで再生した人」などのように比較的コアな人のリストを作成することもできます。

そのリストを元に類似オーディエンスを作成することもできます。

(※)ただしそのリストをダウンロードして別のシステムで利用することはできません。あくまでMeta広告の中でオーディエンスの作成にて利用するに限ります。

◎3:類似オーディエンスが作りやすい

類似オーディエンスとは

類似オーディエンス
類似オーディエンスとは、既存のオーディエンスをもとにそれに似ている人まで含めたもの
似ている度合いも1%から10%まで選べ、数値が大きくなるほど薄くなる

化粧品やグッズを扱っている
男性用のみ女性用のみのページがあるとする
そのページに訪れた人だけ
記事のスクロール何%

▲1:設定が難しい

断念する人が多い

▲2:ターゲティングに限界がある

個人情報の流出をできるだけ抑えようとするシステム側の動きにより、読者の行動が全て補足できるわけではなくなってきています。

そのため完全に補足できるわけではありません。

なぜ Webサイトは自分で作る方が良いのか

Webサイトは外注しないで、できれば自分で作りたいところです。

Webサイトを自分で作るメリット
Webサイトを自分で作るデメリット
  • PDCAを早いスピードで回せる
  • LPを複数作ってA/Bテストできる
  • すぐにメンテナンスできる
  • 分析ツールを導入しやすい
  • 外注費を節約できる
  • 知識が必要
  • トラブル時、自分で対応必要

◎1:PDCAを早いスピードで回せる

PDCA
PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策、改善)の頭文字をとったものです。仮説・検証サイクルを回してパフォーマンスを高める方法です。

広告運用ではPDCAを日々繰り返します。

改善点が見つかったら一刻も早く変更したいところ。外注に依頼してすぐに対応してもらえないなら広告費の無駄遣いにつながります。

自分で作ったWebサイトなら自由自在に PDCA を回せ ます。

◎2:簡単にLPを複数作ってA/Bテストできる

LP(Landing Page):ランディングページ
広告を見た読者を誘導し着地させるページのことです。特定のアクション(商品購入、問い合わせ、登録など)を促すことを目的としています。


LP内の文言一つ違っても、あるいは画像が1枚違ってもコンバージョン率は大きく変わります。

しかし何が正解かは簡単には分からないもの。複数作ってA/B テストをして試す必要があります。

自分で作っていれば LP をいくら 作ろうとお金もかからずすぐにできます。

◎3:臨時対応も可能

急な休業や在庫切れの連絡なども自分で運営していればすぐに対応できます。

外注先が休みだと対応できないこともあるでしょう。商品の仕様変更や臨時休業などもすぐに対応できます。

◎4:ツールを設定できる

PDCAには、アクセス解析やヒートマップなどの分析ツールが不可欠です。

自分のWebサイトであれば自由にツールを導入できるので、 PDCA がしやすくなります。

PDCA のスピードが上がれば、広告のパフォーマンスも早く改善できます。

◎5:外注費用の節約

外注の場合、更新のたびに外注費用がかかります。頻繁に変更するとその都度費用がかかり改善スピードが落ちてしまいます。それでは最適な広告を見つける妨げとなります。

さらに外注先が無くなった場合、代わりを探さなければなりません。根幹の部分を他社に委ねるのはリスクがあります。

▲1:知識が必要

 Webサイトを作るには知識が必要です。レンタルサーバー契約やドメイン取得も自分でしなければなりません。

▲2:トラブル対応も必要

Webサイトでトラブルが発生した場合も自分で対応する必要があります。自分で復旧できる場合もあれば、システムに詳しい人に頼らなければならないケースもあります。

WordPress を使えば Webサイトが簡単に作れる

「自分でWebサイトを作りたいけど、難しいことは苦手」という方には、WordPressがおすすめです。

WordPress
WordPress とは、専門的なプログラミング知識がなくても、直感的にWebサイトを構築できるシステムです。
WordPress を使えば、それほど難しい知識がなくても綺麗なWebサイトが作れます。趣味や副業で始められる方も多いです。

なお、この講座では WordPress でWEB サイトを構築している人を前提に進めています。

まとめ

このパートでお話ししたこと

このパートのまとめ
  • なぜ Meta広告がいいのか
  • なぜ Webサイトもある方がいいのか
  • なぜ ピクセル 設定をした方がいいのか
  • なぜWebサイトは自分で作る方がいいのか
  • 自分で作るならWordPressがおすすめ

次のパートでは、事前に準備するものについて解説します。

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